心理療法・カウンセリングの内容に関するQ&A

「心理療法・カウンセリングってそもそも何?」「どうやって進むの?」「ホームページを見てみたけど載ってなかった」

 こうした疑問にお答えするために、ホームページで記載しきれなかった心理療法・カウンセリングの内容に関するご質問と回答をまとめさせていただきました。

 心理療法・カウンセリングではどういうことをするのか、何をどうやって話したら良いのか、などについてQA形式で記載いたしました。ご参考になれば幸いです。

 目次形式にしましたので、気になるところからお読みいただければと思います。

目次

Q1.そもそも心理療法・カウンセリングとは何ですか。何をするのでしょうか?

Q2.自分のことを過不足なく話せる自信がありません。心理療法・カウンセリングでは何をどのように話したら良いですか?

Q3.カウンセリングを受けて良くなりますか?

Q4.アドバイスや助言はもらえますか?

Q5.トラウマや心身の悩み以外の悩みは相談できますか?

Q6.心理療法・カウンセリングでは悩み以外のことを話してはいけませんか?

Q7.心理療法・カウンセリングで具合が悪くなることはありますか?

Q8.心理療法・カウンセリングの流れについて教えてください。

 

Q1そもそも心理療法・カウンセリングとは何ですか。何をするのでしょうか?

A1.よりよい生活を目指していくために、ネックとなっている心の悩みや気がかりなことなどについて、どうすれば良いのかを話し合っていくことが基本になります。

 話し合うだけで改善が難しい場合は、心理学という学問的な裏付けのある心理療法を用いて改善(または改善に必要な手がかりを見つけていくこと)を目指していきます。

Q2.自分のことを過不足なく話せる自信がありません。心理療法・カウンセリングでは何をどのように話したら良いですか?

A2.悩みが深いほど、何をどこまで話したら良いか、どう伝えたら良いのかわからず、うまく伝えにくくなりやすいです。
 

 心理療法・カウンセリングでは、最初から全て話さなければいけないわけでばありません。そのため、ひとまず悩まれていることについて無理にまとめようとせず、話したいこと、話せることから話してみましょう。


 悩みに限らず、ご自身がどうなりたいかということもはっきりしてできなかったり、わからなかったりします。
 

 ですので、最初からご自分のことや悩みについて過不足なく話さなければと思わなくても大丈夫です。話す中で、だんだんと見えてきたり、気づいたりすること、最初に思っていたことが次第に変わったりすることもあります。

 じっくり取り組んでいく場合は、その都度、方法や目標を修正しながらお話をうがかいます。

 お話をうかがいながら、どこまでがはっきりしていそうで、どこからがぼんやりしているのか、その時点で何が推測されるのか、なども適宜お伝えいたします。

 どのような方法で進めていったとしても、心理療法・カウンセリングを続けていくと少しずつご自身の中で見えてくることは多々あります。

Q3.カウンセリングを受けて良くなりますか?

A3.“良くなる”ことについて、何をどこまで目指すかなど、細かいところは人ぞれぞれ異なりますが共通点もあります。

 トラウマに関するお悩みであれば、トラウマの影響を小さくすること、それによって現在の悩みを解消すること(または解決の糸口を見出すこと)が良くなることの共通点かと思われます。


 心身の悩みであれば、その症状を解消または緩和すること、または症状への対処方法などを見出すことができるようになることが、良くなることの共通点となりそうです。

 良くなることを絶対的に保証することはできませんが、少なくとも一人で悩み続けてうまくいかなかった場合、専門的な対応を図ることでよりベターな方向性を見つけられる可能性は高まります。
 

Q4.アドバイスや助言はもらえますか?

A4.はい。お話をうかがいながら適宜助言やアドバイスをさせていただくこともございます。

 ただ、すぐにはお答えできないこともありますし、必ずしも納得のできる答ではないこともあります。

 また、カウンセリングや心理療法は、ご自身で取り組んでいき、自分の意思で生き方を選択できるようにサポートさせていただく側面もあります。

 そのため、アドバイスや助言は参考程度に、あるいは自分で考え取り組んでいくためのきっかけとしてとらえていただければと思います。

Q5.トラウマや心身の悩み以外の悩みは相談できますか?

A5.お悩みの内容にもよりますが、それ以外のご相談も可能です。

アダルトチルドレンやHSP(Highly Sensitive Person)などトラウマのテーマに近いことも含めて、その他にも例えば性格に関すること、夫婦関係や家族関係、人間関係のこと、進路や転退職にかかわること、今後の生き方に関することなどをご相談いただくことも可能です。

 ただ、どこまで対応が可能かどうかはお話をうかがいながらお伝えいたします。

Q6.カウンセリングでは悩み以外のことを話してはいけませんか?

 そんなことはありません。むしろ悩み以外のこともうかがえればと思います。

 というのも、カウンセリングだからといって悩みばかり話していると心への負担が大きくなってしまうこともあるからです。

 例えば、楽しかったこと、うれしかったこと、うまくいったこと、趣味などの好きなこと、についてもうかがえればと思います。

 少し専門的な言葉で説明すると、ポジティブなことは心の中にすでにあるリソース、つまり悩みを解消していくための自己資源となりえます。

 そのため、楽しかったこと、趣味などのお話について詳しくお聴きする場合もあります。

Q7.心理療法やカウンセリングで具合が悪くなることはありますか?

A7.お悩みの内容やどのような心理療法を用いるかによって異なりますが、一時的に具合が悪くなることも時々起こりえます。

 ただ、それはあくまで一時的であることが多く、取り組みながら自然と解消していくことの方が多いです。

 ある意味で副作用といえますが、副作用があるということは、本来の効果が出ている可能性を示すものでもあります。

 EMDRの場合、非常に効果が高い分、人によっては何らかの揺れ(これまでにない感情が出たり、夢を見たりするようになったなど)が出て戸惑われることもあります。

 そのため、EMDRを実施する場合は、ご状態や状況を入念にうかがいつつ、事前に安定を図る方法を実施した上で導入いたします。実施した後も、ご状態や状況に応じて負担の少ない方法に変えることも可能です。

Q8.心理療法・カウンセリングの流れについて教えてください。

A8.大まかに記載すると以下の7段階です。

 (1)お悩みの内容、経緯の把握

         ⇩

(2)状態や状況についてのアセスメント

         ⇩
 (3) 今後のビジョン(目標)と当オフィスにできることのすり合わせ

         ⇩

 (4)今後のビジョン(目標)のためにケアを要するトラウマの具体化、あるいは お悩みの具体化

         ⇩
 (5)心理療法、またはカウンセリングの方法の選択(実施)

      
 (6)数回ごとに効果やニーズの確認、および必要に応じて方法の再検討と選択

         ⇩
 (7)終了または新たなテーマへの取り組み

となります。

 必ずしも矢印の通り一直線に進むとは限りません。詳しい説明は、心理療法・カウンセリングの流れというタイトルで別のページにまとめましたので、そちらもご参考幸いです。

 

 以上となりますが、こちらにないことで疑問に思われていることや、お知りになりたいこともあるかもしれません。今後もQAを記載させていただきますが、そちらをお読みになってもご不明な点等ございましたら、inosatoshi.counseling@gmai.comまでお問い合わせいただけたら幸いです。

 お読みいただき、ありがとうございました。

 今後ともよろしくお願いいたします。