心理療法・カウンセリングの継続に関するQ&A③

第3部 継続する場合のペース

 
 前回
2では、心理療法・カウンセリングの継続に関することのうち、心理療法・カウンセリングは継続した方が良いのか、継続するとしてもどれくらいが良いのか、についてお伝えいたしました。

 今回第3部では、心理療法・カウンセリングの継続に関することのうち、継続する場合のペースや間隔についてお伝えしたいと思います。

 ペースや間隔の違いで受けられる心理療法・カウンセリングの方法は異なります。

 ただ、心理療法の方法や受けるペースは途中で変えることもできますし、諸般の事情で続けられない場合は途中であっても中断することもできます。

 以下、12と同様QA形式でご説明できればと思います。

 

~目次~

 

Q1.継続的に通う場合、ペースや間隔はどのようにしたら良いですか。

 

Q2.ペースや間隔の違いで心理療法・カウンセリングの効果や方法は変わりますか。

 

Q3.受けたい心理療法を選ぶことはできますか。途中で心理療法の方法を変えられますか。

 

Q4.ただ、話すだけの場合でも継続しても良いですか。

 

Q5.まだ途中だけどカウンセリングをやめたい場合、途中でやめることはできますか。

 

Q1.継続的に通う場合、ペースや間隔はどのようにしたら良いですか。

 その方の悩みの内容や重さ、その悩みに至るまでの経緯、悩みを持ち続けた長さ、何をどこまでお求めになるかなどによって異なるものの、一般的に1週間に1回か2週間に1回くらいが推奨されます。

 34週間に1回ですと、下記でもお伝えいたしますが、効果を実感しにくいことが多いです。なお、毎日であったり、23日に一回のペースはお勧めできません。

 最初に決めたペースを変えられないわけではなく、最初は34週間に1回で始めて途中で間隔を縮めることもできますし、12週間に1回で始めてみて落ち着いてきたら間隔を空けることもできます。

 ペースや間隔を決める上でもう一点、現実的に考えていただきたいこともあります。

 それは、日常においてどれだけ時間にゆとりがあるか、経済的にはどうかということです。

 心理療法・カウンセリングを受けるための時間を確保することが難しい場合や、生活費に大きな支障が出そうな場合は、原則として日常生活を優先されてください。

 確かに、心理療法・カウンセリングを受けるにあたって、ご自身が求めることに応じた努力や必要な我慢(例えば息抜きにかかる費用を少し削るなど)を多少することも大切です。

 ですが、日常生活があっての心理療法・カウンセリングですので、心理療法・カウンセリングを受けることがかえって生活上の負担を増やしたり、新たな不安を生んでしまっては本末転倒です。

 そのあたりのバランスもご相談しながら、総合的にペースを決めていけたらと思います。

 

Q2.ペースや間隔の違いで心理療法・カウンセリングの効果や方法は変わりますか。

まず効果についてですが、間隔が空いた分だけ効果の実感が持ちづらいということはありえます。

 そのため、1週間に1回のペースが最も効果を実感しやすく、また、改善の可能性も高いです。

 ただ、これも一概には言えません。

 1か月に一回でも、効果を実感できる場合もあれば、1週間に1回でも最初のうちは実感しにくいこともあります。

 何をどこまでお求めになるか、ということにもよります。

 例えば、「特別な方法は良いから話して少しすっきりできれば良い」、「ちょっとした気持ちの整理ができれば良い」と思われているならば、月に1回程度でも十分です。

 逆に、「心理療法によって具体的に〇〇をどうにかしていきたい」と思われるのならば、やはり最初のうちは1週間に1回か2週間に1回程度が進みやすいです。

  1か月に1回程度の頻度で心理療法をご希望されたとしても、日常のご様子を全く聴かずに実施できるものではないので、場合によっては1か月の様子を確認することに終始してしまうこともよくあります。

 方法に関しては、EMDRの場合は、状態にもよりますが原則としてフォローアップも含めて12週間に1回のペースで受けられる方が対象となります。

 それ以外の方法であれば、効果の実感に違いはあっても、特にこのペースでなければいけないということはありません。

 

Q3.受けたい心理療法を選ぶことはできますか。途中で心理療法の方法を変えられますか。

 その方の状態像にもよりますが、よほど重篤な精神疾患が疑われる場合や、明らかに不安定になる可能性があると考えられる場合を除いて、原則としてご希望をうかがってお選びいただくことが可能です。

 私からもどのような方法が良さそうかご提案させていただくこともございます。お選びいただいた心理療法・カウンセリングの方法ごとに、どのような進行になりそうかということも視野に入れながらご説明いたします。

 

Q4.ただ、話すだけの場合でも継続しても良いですか

 大丈夫です。

 確かに当オフィスでは、EMDRをはじめとした、普通に話すこと以外の心理療法をご提供しておりますが、まずはじっくりお話をうかがうことを大切にしております。

 お話をされながら、私の方から「~のお悩みの場合、~という方法を行うと良いかもしれません」という形でご提案することもありますが、決してその通りにしなければいけないわけではありません。

 お話をされながら何かつかめそうな感覚があれば、そのままお話をうかがうカウンセリングを継続することができます。

 

Q5.まだ途中だけどカウンセリングをやめたい場合、途中でやめることはできますか。

 もし、続けた方が良さそうな場合は、一応その旨と理由をお伝えすることはありますが、無理に引き止めるようなことはいたしません。

 途中でおやめになって、また必要かなと思われた時は、お気軽にご連絡ください。

 

 今回のQ&Aのポイントをまとめると、以下の3点になります。

(1)最初のうちは12週間程度に1回が推奨されますが、そうでなければいけないわけではなく、また、その後のニーズに応じて変更することも可能であること。

(2)ペースに応じてご提供できる方法は変わるものの、どの方法でなければいけないということはないこと。

(3)途中で終了することもできること、の3点です。

 

 3部にわたって、心理療法・カウンセリングの継続に関して、よくいただくご質問とそれに対する回答をまとめさせていただきました。

 なるべく詳しく書いたつもりですがカバーできていない部分や、こちらにはないご質問で「この場合はどうなの?」という疑問もあるかもしれません。

 お答えできる範囲でそうした疑問や気になることへのご回答ができればと思いますので、お気がかりなことがございましたら、inosatoshi.counseling@gmail.comまでメールをお送りいただけたら幸いです。

 最後までお読みいただきありがとうございました。

 今後ともよろしくお願いいたします。